すまてく LAB

AIとテクノロジーを、とにかく試す。

AI・PC・自動化の実験ノート

AIとPCを、実際に動かして確かめる。

ローカルLLM・AIエージェント・生成AIを実際に動かして試し、速度・手間・失敗を数字で残しています。

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ローカルLLM や Claude Code などの AI エージェントを試した実験ログです。テーマ別に見るなら ローカルLLM / Claude Code・AI エージェント / 画像・動画生成AI
ローカルLLM を動かした速度・メモリ・設定の記録です。初めてなら 約70GBのモデルは24GB VRAMで動くか(EXP-002)
Claude Code などの AI エージェントに、ブログや作業を任せてみた記録です。初めてなら 314記事のブログを Claude Code で作り直した記録
画像・動画生成AIを、手元の GPU で動かした記録です。初めてなら RTX 4070 で MiniMax H3 の動画生成にかかった時間
ブログの表示速度や計測など、作業を自動化・計測した記録です。
2019年から書いてきた、ブログ運営とはてなブログのカスタマイズの記事です。よく読まれているのは はてなブログで使えるアレンジ囲み枠13選。2026年は、このブログ自体を Claude Code で作り直しました。
Amazon Echo(アレクサ)やスマートホーム機器の記事です。Echo Spot と Echo Show で迷っているなら Echo Spot 2024 と Echo Show の比較。古い機種の記事もあるので、公開日も確かめてください。
Amazon のセールで買ったものや、Amazon のデバイスの記事です。セールの価格や期間は公開当時のもので、今とは違います。
Raspberry Pi Zero の初期設定(HDMI・Wi-Fi・SSH)と、音声合成を試した記録です(2019〜2020年)。1本目は ラズパイゼロWHにはHDMIがささらない?
リングフィットやフィットボクシングなど、家で運動を続けた記録です(2020〜2023年)。

Meta の Muse は何に使える? X の返信で挙がった使い方を1時間試した記録

Meta の個人向け AI エージェント「Muse」は、ChatGPT と何が違うのか。X で、もりラボさん(@mori__lab)が 2026-11-03 にそんな質問を投稿していて、返信欄には、セールの監視、Google カレンダーへの予定追加、毎朝の調査報告といった使い方が並んでいました。

ってことで、返信で挙がっていた使い方のうち、安全に試せるものを、検証用に作った新しいアカウント(無料プラン)で約1時間試しました。

先に結果を書いておくと、カレンダーへの予定追加は5件とも指定どおりに入り、定時の調査報告と5分おきの監視も時刻どおりに動きました。気になったのは、数字つきの報告で出典の注記が落ちたことと、監視の途中で出典が切り替わると通知の「変動」の意味があいまいになったことです。

STATUS
VALIDATED
TYPE
FIELD TEST
TOPIC
AI Agents
TESTED
2026-11-04(日本時間 06:41〜07:57)
ENVIRONMENT
Muse(Web 版・無料プラン)/ Chrome(個人PC)。各1回ずつの試行

結果のまとめ

  • Google カレンダーへの予定追加(ダミー予定5件)は、5件とも指定どおりに入りました。別の画面でも確認しています
  • 毎朝の調査報告(試し実行1回と 7:30 の定時1回)は、時刻どおりに届きました。確認できた範囲で数字は合っていましたが、注記が落ちた例が1つありました
  • 継続監視(ドル円で代用。5分おきに1時間)は、通知が4件届きました。出典が途中で切り替わり、別の出典の値どうしの差を「変動」と報告した回がありました
  • 無料でどこまで使えるかは、約1時間10分で使用量が 2% でした
  • 近づいたら通知、Web アプリのテスター、自動予約は、試していません(理由は後述)

話題になっていたこと

元の投稿は「Muse は何の用途で使うべきか。ChatGPT と違う使い方がしたい。ほかのサービスとつないでこそというイメージはあるけど、具体的な用途がわからない」という質問でした。

返信には、次のような使い方が書かれていました(どれも投稿者それぞれの報告で、こちらで確かめたものではありません)。

  • 狙っている商品のセールやフリマの出品を継続的に監視させる(Yuya さん @yuyata0214、アルスさん @DJKKT2025)
  • Google カレンダーに予定を反映させる。予定表のファイルを渡す、毎朝スケジュールを調べて入れてもらう、メールの内容から予定を追加する(ぺぺロンさん @WORLDCOINPEPE、アルスさん)
  • 特定の場所の近くに来たら通知してもらう(blackworker_t さん @darkworker_t)
  • 毎朝のニュースの調査報告を作らせる(ぶりてんさん @IsahayaSymphony)
  • 作った Web アプリのテスターにする(かたすけさん @katasukeee08)

Muse そのものについては Meta 日本の公式のお知らせで次の点を確認しました(2026-11-04 取得)。

  • 日本では 2026-10-23 から、iOS・Android・Web(muse.ai)で提供
  • 基本機能の多くは無料で、有料プランもある。料金と無料枠の上限は記載なし
  • Gmail や Google カレンダーなどに接続できる。時間のかかる作業はアプリを閉じても続く
  • メール送信や購入など重要な操作の前に承認を求める。会話を AI の学習に使わない設定(オプトアウト)がある

環境と、誰が何をしたか

項目 内容
サービス Muse(Web 版 muse.ai・無料プラン。使用量 0% から開始)
操作 Chrome(個人PC)。スマホのアプリは使っていません
接続したもの Google カレンダーのみ(Gmail は接続していません)
設定 「AIモデルの改善に協力する」をオフにしてから試しました

役割は次のとおりです。

担当 やったこと
自分 検証用の新しいアカウントの作成とログイン、学習への利用をオフ、Google カレンダーを接続するときの許可
Claude Muse のチャットに指示を入力、承認画面で「許可する」を1回だけ押す、結果を出典や Google カレンダーの画面と照合
Muse 指示の実行

カレンダーにはダミー予定のためのカレンダーを新しく作らせました。Muse に許可した範囲には、カレンダーそのものと予定の読み取りも含まれていたので、試すなら予定の入っていないアカウントのほうが安心です。

試した1: ダミー予定5件をカレンダーに入れさせる

「LABテスト」というカレンダーを新しく作って、5件のダミー予定を入れるよう頼みました。間違えやすそうな条件として、「来週の金曜の夕方5時から1時間」という相対表現、23:30 から翌 0:30 の日またぎ、終日の予定を入れています。指示の全文は記事の最後にあります。

送ってから1分ほどで、Muse が承認画面を出しました。何を作って何を入れるのか、実行する操作の中身まで表示されます。選択肢は「許可する」「常に許可」「許可しない」で、今回は「許可する」だけを押しました。

Muse の承認画面。新しいカレンダー「LABテスト」を作って5件の予定を入れる内容が表示されている

結果です。Google カレンダーの週表示を別に開いて確認しました。

頼んだ内容 カレンダーに入った内容 判定
11/10(火) 10:00-11:00 11/10 10:00-11:00 一致
11/11(水) 14:30-15:00 11/11 14:30-15:00 一致
11/12(木) 終日 11/12 終日 一致
来週の金曜 17:00 から1時間 11/13(金) 17:00-18:00 一致
11/14(土) 23:30 から翌 0:30 11/14 23:30〜11/15 0:30 一致

送信から完了の返答まで約2分で、承認を待った時間も含んでいます。5件・1回・指示を本文に貼る形での結果なので、予定表のファイルを渡す形や、既存の予定と重なる場合は試せていません。

試した2: 毎朝の調査報告を作らせる

「毎朝 7:30 に AI 関連の公開ニュースを3件、出典 URL つきで報告する」というタスクと、「5分後に1回だけ同じ報告を試しに実行する」タスクを頼みました。定期タスクの作成では、承認画面は出ませんでした。結果の通知先はこのチャットです。

6:57 の試し実行も、7:30 の定時実行も、時刻どおりに報告がチャットへ届きました。

7:30 に届いた今朝の AI ニュース3件の報告。各件に出典の名前が付いている

出典のリンクを開いて、内容を確かめました。

  • Anthropic の修正届出書(7〜9月期の売上は169.6億ドル、約束総額は約8,954億ドル)は、出典が ITmedia NEWS(2026-11-03)と note の個人記事です。数字は一致しました。ただし ITmedia の記事は「約2,138億ドル分は契約開始前の条件で解約可能で、全額が無条件の確定債務ではない」と補足していて、Muse の報告にはこの補足がありませんでした。
  • OpenAI とアブダビの4件の協定は、出典が note の個人記事(2026-11-02)と、定時の報告に付いた Cocoloop です。note の記事で「4件の協定」を確認し、Cocoloop の記事にも政府・エネルギー・投資・企業の4件の協定が書かれていました(日付の記載なし)。
  • Apple Intelligence の中国解禁は、出典がニュースまとめサイト(2026-11-03)と WORK SIGNAL(2026-11-01)です。11-04 の開発者向けベータ、12月の iOS 27.3、Qwen が一部機能、を確認しました。

数字や日付は合っていました。ただ、要約では注記が落ちることがあります。出典は個人の note やまとめサイトが中心で、SEC の書類や各社の発表といった一次情報ではありませんでした。リンクは Meta の中継 URL を経由していて、表示名は記事名ではなくドメイン名だけです。

もうひとつ、7:30 の報告は 6:57 の試し実行と同じ3つの話題を別の出典でまとめ直したものでした。「毎朝新しいニュース」を期待すると、同じ日のうちは重なります。

試した3: ドル円を5分おきに監視させる

セールやフリマは、こちらで値を動かせないので、短い時間で値が動く公開データとしてドル円を選びました。売買や注文はしないよう指示に入れています。つまり、これはセール監視そのものの検証ではなく、「監視して、変わったら通知する」仕組みの確認です。

ドル円の監視を始めたという最初の報告。初回の値、監視間隔、通知条件、自動停止の時刻が書かれている

0.01円以上動いたら通知する条件で、通知は次のように届きました。

時刻 前回値 今回値 変動 出典
06:58 158.728 158.713 0.015円の円高 Finnhub
07:08 158.71 158.7 0.01円の円高 Finnhub
07:16 158.7 158.666 0.034円の円高 Yahoo Finance
07:18 158.666 158.691 0.025円の円安 Finnhub

07:16 の通知には、「Finnhub で現在値が取得できなかったため、代替として使用」と書かれていました。

ドル円の変動の通知3件。07:16 は出典が Yahoo Finance に切り替わっている

良かったのは、07:16 に出典を切り替えたことを自分から書いていた点です。気になったのは 07:18 の通知で、前回値は Yahoo Finance の 158.666、今回値は Finnhub の 158.691 と、別のサイトの値どうしの差を「0.025円の円安」として報告していました。実際の値動きなのか、サイトの違いなのかは通知だけでは分かりません。

07:18 から終了までの35分は、通知が1件もありませんでした。0.01円未満の動きだったのか、確認が止まっていたのかは、画面から区別できませんでした(実行ログは確認していません)。ドル円の値そのものを、ほかのサイトと照合する作業もしていません。

停止は、07:53 に「監視が終了した」という報告が届きました。自動停止のタスクだけでは監視のタスクが残っていたので、Muse が自分で削除して、一覧から消えたことを確認した、と書かれていました。タスク一覧からも2件とも消えていました。この報告は開いたままの画面には出ず、ページを再読み込みしたあとに表示される形でした。1回の観察ですが、通知を待つときは再読み込みも試すといいかもしれません。

無料枠は、どこまで持つか

設定の利用状況は、開始時の 0% から約1時間10分の検証で 2% になりました。この間に、カレンダーの作成と予定5件、定期タスク2件の作成、報告2回、5分おきの確認、通知4件が入っています。

設定の利用状況。無料プランで2%使用済み、1週間の上限は11月10日にリセットされる

使用量は割合でしか表示されず、トークン数は分かりません。1週間の上限までどれくらい持つかは、この1回の結果からは言えないので、続けて測ります。

試していないこと

  • 近づいたら通知してもらう使い方。場所の情報が記録と画面に出るので、やめました
  • 自動予約や購入。費用がかかるので、承認画面で止まる動きの確認も含めて試していません
  • Web アプリのテスター。公開されたページが必要で、外部にページを置くことになるので見送りました
  • Gmail の接続、メールからの予定追加、予定表のファイルの添付
  • ChatGPT との比較。ChatGPT 側の同じ機能とは並べていません

どんな人に向いているか

今回の範囲(無料プラン・約1時間・各1回)で言えることに絞ります。

  • 向いていそう: 日時の決まった作業を、アプリを閉じたまま任せたい人。予定の追加や、毎朝の調査報告のような、時刻を指定して届けてもらう使い方は、そのまま動きました。実行前に承認画面で中身を見られるので、何をされるか確かめてから許可したい人にも合います
  • 向いていなさそう: 報告の数字をそのまま使いたい人。注記が落ちる例がありました。値の変化を厳密に追いたい人も、出典が切り替わると比較が崩れるので、出典を固定するよう指示したほうがよさそうです(今回は試していません)

個人的には、「ChatGPT と違う使い方」の答えとして確かめられたのは、チャットで答えるだけでなく、時刻どおりに動いて結果が届く点まででした。ChatGPT の同じような機能との差は、まだ分かりません。

再現用の指示文

検証用に新しいアカウントを作り、設定の「AIモデルの改善に協力する」をオフにしてから、チャットに次の文をそのまま送りました。

カレンダーの指示(接続したのは Google カレンダーのみ)

検証です。Googleカレンダーに「LABテスト」という新しいカレンダーを作り、次のダミー予定をすべてそのカレンダーに入れてください。既存のカレンダーには何も追加・変更しないでください。今日は2026年11月4日(水)です。①11/10(火)10:00-11:00 打ち合わせ(ダミー) ②11/11(水)14:30-15:00 動画チェック(ダミー) ③11/12(木) 終日 テスト用の終日予定 ④来週の金曜の夕方5時から1時間 資料確認(ダミー) ⑤11/14(土)23:30から翌0:30 夜間バッチ(ダミー)。入れ終わったら、入れた予定を日時つきで一覧にしてください。

定期報告の指示

検証です。定期タスクを2つ作ってください。①毎朝7:30に、AI関連の公開ニュースを3件調べて、各件に出典URLを付けて短く報告する。②今から5分後に1回だけ、①と同じ内容の報告を試しに実行する。作ったら、タスク名・実行時刻・結果をどこに通知するかを教えてください。

継続監視の指示

検証です。ドル円の為替レートを公開サイトで監視してください。5分おきに確認して、前回の値より0.01円以上動いたら通知してください。最初に見た値・サイト名・確認時刻を今すぐ報告して、監視は1時間で自動的に止めてください。売買や注文はしないでください。

次に試すこと

  • 予定表のファイルを渡す形と、ダミーのメールから予定を追加する形
  • 監視で出典を固定する指示を入れて、通知の「変動」が安定するか
  • 無料枠を1週間使い続けて、使用量が何% になるか
  • ChatGPT の同じような機能と、同じ作業を並べて比べる

同じ X 発の実験として、Gemini Notebook の「教科書」は根拠になる?も書いています。